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活路は必ず開ける

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酒井 友康さん
2013年卒/院・文学部人文学科
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2018.2.22
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活路は必ず開ける

 何かの困難にぶつかったとき、「活路は必ず開ける」という言葉が私の支えである。

 2011年4月、日本史学を専攻していた私は更なる探究心から本大学院へ進学した。学部生の頃にも研究の難しさを痛感していたが、学部と院では求められるレベルも遥かに異なっていた。当然授業は講義式ではなく受講生による発表形式であったし、自分の研究分野以外の知見も多分に必要な世界だった。

 多忙を極めていた院生生活2年目ではあったが、予てより目指していた高等学校の教員採用試験に合格することができた。昼夜を問わない研究の傍ら、限られた時間の中でいかに計画的に勉強するのかを考え懸命に取り組んだ。その中でのまさかの合格に、私は、受験番号を間違えていないか何度も見かえしたことを鮮明に覚えている。

 しかし、教員採用試験の合格に喜びながらも、一方で大きな壁が立ちふさがった。それは、先の見えない自分の研究。「このままでは修士論文が書けない、大学院を修了できない、どうしたらいいのか…。」という気持ちばかり焦る日々が続いた。

 そのような思いを抱きながら向かった先は、修学館だった。修学館は、私にとって特別な場所であった。というのも、学部生時代、卒業論文で行き詰っていたときに「ひらめき」をくれた場所であったからである。この場所で努力を続ければ「活路は開ける」、なんとなしにそう信じて研究を続けた。寒い日に白い息を吐きながら、研究室のある学而館と修学館との往復をしてきた日々が懐かしく思い出されるほどである。そして、努力の甲斐もあり、修学館はまたしても私に「ひらめき」をくれ、無事修士論文を書き上げることができ、修了が決まったのだ。

 迎えた大学院修了式の日。大変ながらも充実した2年間であったと感慨深かった。そして、今でも修学館で研究に取り組んだ日々が私の支えとなっている。困難なことがあっても大丈夫、努力によって「活路は必ず開ける」と。

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