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ひたすらに生きてきたこの50年

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中西 政義さん
1963年卒/理工学部機械学科
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2017.11.10
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ひたすらに生きてきたこの50年

 かつて日本が もっとも苦しく そして一番貧しかった昭和二十年代に私たちは幼少を生きてきました。やがて 戦争の傷跡を国中に残しながら国民が何とか立ち上がり始めた 昭和三十四年、奇しくも 今の天皇陛下のご婚儀の その同日に 運と縁が重なりあって 立命館大学の門をくぐることができました。
 
 在学四年間につながった八人の 卒研仲間たち、昭和三十八年三月の卒業式を終えた夜更け 河原町を大声で寮歌を歌いながら 闊歩し 約束したことがある
 「われら 毎年、正月三日 平安神宮に集まろうや」と。 新幹線が開通し東京オリンピックがあった前の年である。あれからもう五十回を超えて鳥居をくぐった。 会則があるわけでもない リーダーがいるわけでもない。

 若き独身時代は 仕事のことや彼女のことを語らい 結婚すれば伴侶の披露をし やがて子連れになり そしてその子供たちが巣立ち始めた三十年ほど前からは 夫婦ずれの一泊旅行が加わった。 東京から神戸までそれぞれの近隣の観光地へ案内した。 紅顔の青年だったみんなが 白く、薄くなった。

 私たちは今、八十才を前に、人生を振り返ったとき この八人の仲間のことはまことに不思議に思えてならない。

 八年前に 自分たちの その五十年間を振り返りDVDを創り 伊良子のホテルに機材を持ち込み みんなで見たものです。
 誰もが老いて 旅行はこれが最後になりました。

 だが、立命館大学の制帽は 誰もがそれぞれの地で 今日も かぶり続けています。

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