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卒業後の進路は「焼き芋屋」

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望月 由孝さん
1973年年卒/法学部
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2018.2.21
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卒業後の進路は「焼き芋屋」

1969年4月、私は立命館大学法学部に入学しましたが、1回生の時同じクラスのH君、C君、N君、そして女性(3人しかいない)のIさんUさんと仲良くなりました。その年の11月、初めての学園祭を経験したのですが、私と男子3人は「学園祭で焼き芋屋をやろう」という話になり、10月下旬に4人で五条にある焼き芋屋の元締めの「美濃屋」という店に屋台を借りる交渉に行きました。そこでの条件は、生芋1箱(約30個入り)1400円で買えば、屋台は無料で貸してくれるという。焼き芋1個100円で売れば1600円の利益が出るというので、即座に屋台の予約を入れました。
そのあと我々は焼き芋の前売り券を印刷し、立命館大学だけでなく、焼き芋を買ってくれそうな女子大の正門前に行き前売り券を売ったり、知り合いの女子大生に頼んで前売り券を売ってもらったりしました。女子大生へのお礼は焼き芋の前売り券でした。
焼き芋屋台の模擬店は前夜祭で行われたのですが、昼ごろ4人で「美濃屋」に屋台を借りに行きました。屋台は「石焼き芋」ではなく「釜焼き芋」で、鉄板でできた円筒の釜が上下に2つずつあり、初めに下の釜で焼いた後、上の釜に移動するとのことで、それぞれ15分ずつ焼くことを教わりました。五条から広小路学舎まで小一時間かけて屋台を運んだのですが、途中女子高生たちと遭遇したら、女子高生たちはクスクス笑っていました。広小路学舎の正門近くになると先頭で引いていたH君が柄にもなく羞恥心を覚えたのか「ちょっと待ってくれ、誰か先頭を代わってくれ」と足を止めましたが、「何をいまさら」と言って我々3人は後ろから屋台を思い切り押して、キャンパス内に突入しました。
模擬店の開始時刻は夕方からでしたので、その間に薪を集めたり、焼き芋屋の看板を作ったり、焼き芋の試作品を焼いたりしたのですが、終始IさんとUさんが手伝ってくれました。
いよいよキャンパス一斉に模擬店が開店したのですが、焼き芋を焼くのに30分ほどかかるので、前売り券(80円)や当日券(100円)の客が長蛇の列となり、一時はパニック状態になりました。客は女子大生が多かったのですが、男子学生もおり、大学の先生や近所のおばさんや子どもたちも買いに来てくれました。4人の中では、私はクラス委員長で(自分で言うのはおこがましいのですが)生真面目タイプなので、IさんとUさんは「まさか望月君がこんなことをやるとは思わなかった。しかも一番冷静でてきぱきと仕事をしている」と感心していました。焼き芋を買いに来てくれたクラスメイトや寮の先輩などが「望月の卒業後の進路は決まったな」、「いつ退学しても大丈夫だな」と声をかけてきました。この日の利益は1万円を超え、そのあと6人で打ち上げをして楽しい学園祭を満喫することができました。

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